はじめに
大学生の学年を表すとき、関西では「○回生」と呼び、それ以外の地域では「○年生」と呼ぶといわれている。しかし広島大学には、そのどちらでもない「入学年度を用いた呼び方」が存在する。
例
例えば、平成19年度に入学した学生は「19(イチキュー)」、平成20年度に入学した学生は「20(ニーゼロ)」といったように呼ばれる。今年度(平成24年度)入学した学生は「24(ニーヨン)」と呼ばれている。私は平成20年度に学部に入学し、平成24年度に大学院へ進学したのだが、この場合は大学院進学後も20(ニーゼロ)と呼ばれるのがふつうである。
こういった呼び方は昭和の頃からあるらしく、例えば昭和57年度入学生は「57(ゴーナナ)」という風に呼ばれていたようだ。
「◯年生」という呼び方も
たとえば、サークルなどでは入学年度を用いた呼び方を使用するのが便利だろう。一方で入学年度を用いた呼び方を使用するのが不便な場合もある。その場合、広島大学では「○年生」という呼び方を使うのが一般的だ。例えば「2年生の必修科目」といったふうである。また研究室に入れば「4年生、M1、M2、…」という呼び方を使用する。
なんでこんな呼び方があるの?
この「入学年度を用いた呼び方」が他の大学でも使用されているということは聞いたことがない。なぜ広島大学だけにこのような呼び方が存在するのだろうか。
はっきりとした起源はわからないが、広島大学五十年史資料編に「学生の呼称統一並びに朝鮮人学生の呼称について」という資料が掲載されている。これには、「学生の呼称の統一については、昭和24年度に入学した学生は昭和24年度入学生のように、昭和…年度入学生とする。なお、公的な場合以外はこれに準じて呼称してもよい。(たとえば24年度生の如くである)」と書かれており、これは現在の「入学年度を用いた呼び方」とかなり似ている。この規則が、「入学年度を用いた呼び方」の起源になったとも考えられるのではないだろうか。(よくわからんけど)
ちなみに、新制広島大学ができたのが昭和24年、今年は平成24年で、どちらも24(ニーヨン)である。
…とここまで書いたが、確認のため五十年史資料編をもう一度確認してみたところ、ほとんど同じことが同資料の「解題」で既に書かれているのを発見した。せっかくここまで書いたのでとりあえず公開するが、正確な内容は五十年史資料編で確認してほしい。
2012年6月19日公開
追記
広大の授業を担当している尾道市立大学の教授が広大の昭和60年度入学生だったそうだが自身たちのことを60(ロクマル)生と呼称していたと話していた。
なぜ昭和60年度は「ロクマル」で平成20年度は「ニーゼロ」なのだろうか。
2016.05.05
追記2
2019年に行われた平成→令和の改元に伴い、当会Twitterで呼び方に関するアンケートを取った所以下の様になった。偶然であろうが、新入生・在学生共に呼び方の割合が、「31派」:「01派」= 1:3 =「新元号が発表されるまでの期間(1~3月)」:「新元号が発表された後の期間(4~12月)」になっているのが興味深い。
改元後半年以上経過した現在(2019/11)では、当該年度の新入生の呼び方は「01(ゼロイチ)」が定着しているようである。